WORKS

短冊窓の住宅

KANAGAWA,2019 house

OVERVIEW

3階建ての住宅。都心に近いエリアということもあり、中高層の住居地域が広がるエリアで、周囲には2階建てと3階建てが立並んでいる。敷地としては3階建てが建てられる用地が多く、本計画地ももともと1つの宅地だったものを2つに分割しそれぞれに住宅が建つという都心によくみられる区割り形式でした。
敷地

「とにかく明るい家に住みたい」施主からの要望はシンプルでしたが、北側に道路、周囲には密接して住宅が立並んでいるという条件だけみると、暗く日当たりの悪い住宅になるのではないかと思うところもありますが、両サイドの建物は比較的新しい2階建てで、3階のレベルには日当たりを遮るものがなかったことから、敷地上方の光を吹き抜けを介して、建物内部へと引き込む計画としています。

一般的に木造の3階建てとなると、地震に対しての壁の量が多く、さらに間口が狭く奥に長い敷地形状から、暗い室内というイメージになりがちですが、建物の全体的な構造計算により、スキップフロアによる変化のある空間構成と、2階より上の壁量を極力制限して、1Fに地震力を伝えることで開放的な空間を実現しています。一部の子供部屋は、将来的に使うことを考慮しながら、現時点では壁を設けずに、フリースペースとしてリビングの延長として利用しています。

3階建ては縦に積層された空間なので吹抜や階段形状の工夫で上がっていくほどに風景が変わったり、天井の高い空間が楽しめたりと多くの空間的な可能性に満ちています。本計画では、朝日が昇るのと同時にリビングに光が満たされ、日の動きと共に室内環境も変わっていきます。

断面イメージ

お引越しされた後、施主と話をしている際に「家のなかだけど外にいるようだ」と仰っていたのが印象的で、よるもまた照明により豊かな空間を楽しんでいただけています。

所在地:神奈川県川崎市
規模:約110㎡
主用途:住宅
竣工:2019年
意匠計画:IYs-Inoue Yoshimura studio-
照明計画:IYs-Inoue Yoshimura studio-
構造設計:川田知典構造設計
施工:株式会社坂牧工務店
写真:渡邊 聖爾