WORKS

半分既存半分改修

KANAGAWA,2014 houseinterior

OVERVIEW

中古住宅の改修計画。

敷地は、1980年代に開発されたベッドタウンの分譲地の一つ。周囲にも同じような状態の建物が並び、建て替えや改修工事がところどころで行われていました。既存の建物は築35年を経過した古い一軒家でしたが、もともとの家主が増改築を繰り返しこまめに手を入れていたこともあり、比較的状態が良かったので既存建物の形状はなるべく残しながら、壁などを取り去って部屋を広げたりしていきました。


既存建物

私たちは、なるべく既存の状態を生かす方法として、全体の約半分程度を新しく改修し、残りの半分は既存のものをそのまま表して使うことで、約半分の手間で全体の統一感を持たせるような改修の方法があるのではと思い、既存の梁や家具を全体のアクセントして使いながら計画していきました。既存の建物は、約35年前に建てられたということもあり、ドアの高さ寸法が1800mmと低かったり、天井の高さが2300mmだったりと、現代の住宅のスケールよりも一まわり小さく、その分不思議と落ち着きのあるスケールになっていました。

それらは残したうえで、天井をめくって既存の梁を露出させて天井の高さを上げたり、壁や建具の色味を白く塗って全体の統一感を出していきました。新しく造作したところには、なるべく既製品のものではない安価なベニヤや無垢のフローリング、経年変化する塗装剤などを使い、新築特有のつるっとした質感を出さないように工夫してあります。今後の日本では、空き家の問題なども全くの新築ではなく、既存の建物を改修する計画も増えていくと思いますが、躯体を残してすべてを新しくするのではなく、その建物が経てきた時間をインテリアのアクセントとして使うような計画の方法もあり、そうしたものが新築でもなく単なる改修でもない新しい住まいのデザインとして提案できるのではないかと思っています。

この建物は、IYs梶ヶ谷事務所として使っていますので、いつでも見学可能です。
お問い合わせは info@iystudio.jp まで。

所在地:神奈川県川崎市
規模:約130㎡
主用途:住宅
竣工:2013年
意匠計画:IYs -Inoue Yoshimura studio-
設計協力:IVolli architecture
写真:渡邊 聖爾
メディア:100%LIFE
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