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【要注意!】建替え計画の進め方。

diary

IYs井上です。

年末ですね。急に寒くなり、私もそうですが、スタッフにも体調不良の人がでてます。コロナでウィルス耐性が弱くなっているから余計に風邪にかかりやすくなってますね。みなさんもお気を付けください。

さて、今回は家の「建替え」について記載します。昨今の日本の人口比率は、60歳~80歳くらいの方が多くなっていくということで、30年40年前に建てた家が、古くなり立地は良いが、古くて住むのにはどうか、、、と考えている方が多いと思います。

私自身建て替えは、何十棟も経験しておりますが、
建替えは、段取りの手順が複雑で、難易度が高いです。

が、わかってしまえば問題ないのですが、
知らないと計画途中で、大どんでん返し、、、、が起こってしまうこともあるので、注意が必要です。

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まず、建て替えを進める場合に、どんなことが必要になるでしょうか。
最初におおまかに必要なことを箇条書きにします。

「計画」
1:土地の情報を知る(登記・公図・権利・インフラ関係)
2:土地の大きさを知る(測量図があるか、境界が確定しているか)
3:要望を整理する。(要望の整理)
4:プランを依頼する(建築可能な建物の大きさ、法規を知る)
5:施工費・計画期間を知る
6:工事費や諸費用など総予算を知る(見積もり依頼)
7:予算に応じた資金計画を考える(自己資金割合・住宅ローンで事前審査)

「かかる費用」
・測量費
・解体費
・建築費
・設計費
・外構費
・設備費(家具・エアコン等)
・登記費
・ローン関係(事務手数料・保証料)
・保険関係(火災・地震)

ざっとあげると、こんな感じです。それぞれの項目に対して注意点があります。
項目多いですね。複雑なのがわかります。
以下詳しく記載。長くなります。。。m(@_@)m

まずは、「計画編」から

「1:土地の情報を知る(登記・公図・権利・インフラ関係)」
まず初めに、計画する土地の情報を知ろう!

・土地が誰の所有なのか、筆は何筆なのか(1つの土地でも権利が分かれていることがあります)。自己所有なら問題ないですが、親の土地の場合は子供がローンを組むときに親の担保提供印が必要です。抵当権(残債)が付いている場合もあるので、注意しましょう。
・目の前の道路は、公道か私道か。公道は自治体の所有。私道は個人誰かの所有なので、自分の家の前の道路は誰がもっているか確認しよう。
・インフラが入っているか。上下水は、当然ながらあると思いますが、下水がつながっておらず浄化槽の地域もあります。新規で下水管に繋げられるか確認。
・ガスが入っておらずプロパンガスを利用している場合は、実は前の道路までガス管が延びてきていて、都市ガスが引込できることも。ガスの引き込みは全面道路の場合は無料です。この時、道路が私道の場合は、所有者に道路掘削の承諾を得る必要があります。承諾が得られない場合は、引込ができないことがあるので要注意。

「2:土地の大きさを知る(測量図があるか、境界が確定しているか)」
つぎに、土地の大きを知ろう!

・当然ですが、土地の大きさがわからなければ、建物が計画できません!ので、大きさを知るすべは何かというと、測量図を確認すること。。。なのですが、この測量図というものは、現在は座標というかなり正確なポイントを算出できる測量方法なのですが、昔の土地は大体が座標になっておらず、三角形で敷地を分割した面積算出が主です。この場合実際の面積とのずれが大きいことが多く、測量は座標がない場合は新規でやりなおすことになります。
・測量する際に、重要なのが境界のポイント。このポイントは近隣との合意があって初めて確定します。古い土地は境界がない場合もあり、もしくは土深く埋まっていることがあります。境界がない場合は、隣地の方と測量士立会の元で境界確定(合意の押印もらう)する必要があります。
既に境界点がある場合は、その点を確認すれば大丈夫です。その点が立会の上で決定されていない場合は、建て替えの際に立会のもと境界確定(押印)するのが資産価値を確定させるうえで望ましくありますが、めんどうな場合は立会なしの場合もあります。

「3:要望を整理する。(要望の整理)」
つぎに要望を整理しよう!

・建替えた時に、どんな機能がひつようなのか部屋数や、大きさなど、建てる家について考えて、おおまかなプランがつくれるくらいの要望をつくりましょう。これは、設計事務所や、工務店、メーカー等に依頼するための下準備なので、そこまで細かく決まってなくても大丈夫です。

4:プランを依頼する(建築可能な建物の大きさ、法規を知る)
土地の情報がある程度まとまったら、プランを依頼しよう!

・依頼先は人それぞれですが、プランを依頼するのは、建築法規や都市計画によってどのくらいの家が建てられるのかを知ることや、その建物の予算感を知るためです。数社ピックアップして、依頼してみましょう。工務店やハウスメーカー、設計事務所など、設計事務所に依頼する場合は私たちもそうなのですが、初期費用がかかることが多いです。工務店や、ハウスメーカーは無料でプランを作ってくれますが簡単なヴォリュームプラン程度なので、ワクワクするようなものではないと思います。各社強みや性能の説明等が受けられると思います。
 
5:施工費・計画期間を知る
つぎに、建物の費用を知ろう!

・各社から見積もりや予算感を知ることは、プロジェクトの全体像を知る上で最も大切です。ただし、会社ごとに提示費用に含まれる内容が異なりますので要注意です。照明や家具、電気コンセント、外構や設備、カーテン、登記など建築本体以外の工事費も多数あります。細かな詳細というよりは、かかる費用のおおまかな全体像を確認するのが大事です。
・そしてプロジェクトにかかる期間を知ること。私たちのような設計事務所の場合は、30坪程度の家で設計+施工で1年強かかりますが、仕様がきまっている工務店などは、8か月程度で完成することもあります。こだわってつくるのか、ある程度決まったものを選ぶのか、別れ目になります。

6:工事費や諸費用など総予算を知る(見積もり依頼)

・工事やその他費用の全体像を把握すると、どれだけの資金が必要か見えてきます。工事に関係する費用以外に、家具、家電、登記、火災保険の費用や引っ越しにかかる費用もあります。

7:予算に応じた資金計画を考える(自己資金割合・住宅ローンで事前審査)
事前審査をしよう。

・現金以外の場合は住宅ローンを組むことになりますが、おおまかなプランと見積もりがあれば、銀行で事前審査が可能です。書類をかけば1日で借入OKか、どの程度借りられるかがわかります。この審査は、自分の返済能力を知る意味合いが強いので実際の借り入れ額というよりは、MAXでどれだけ借りれるかを審査するほうが良いです。その上で必要な分だけ借りましょう。
・銀行以外は、フラット35という固定金利のローンもあります。個人事業主の方など事業されている方は、このパターンが多いです。フラット35は単純な年収に対する個人信用でお金を貸してくれるので、金利は若干銀行より高いですが、審査の方法が違うので、借入額が伸ばせる特徴があります。
・この銀行審査。早めに行っておかないと、借りようと思った時になにかの理由があって借りられない!!!という事態に陥ることがあります。例えば、知らない間にクレジットのリボ払いをしていた、引き落とし口座の残高がマイナスで滞納になっていたなど。こうしたことがあると、個人信用機関で×マークがつけられて、お金が数年間借りられなくなります。わかっているリボ払いやローンであれば申告すればOKですが、その他のローンがあると、借入できる額は大幅に減ります。
・全体の総予算に対して、自己資金をどれだけ出すか、全部借りるか等は、人それぞれですが、住宅ローン減税もありますので、今は借りられるだけ借りておくという人が多いですね。自己資金は、投資にまわしたり。。。

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「そして計画着工へ」

とりあえず以上ですが、ここまでわかったら後は依頼先を決めていくだけです。依頼先を決めた後は、解体やら打ちあわせやらが待っています。注文住宅の場合は、とにかく打合せが大切。設計者や施工者とのコミュニケーションが大事です。

 一番やってはいけないパターンが、費用と仕様の見比べをして一番コスパのいいところに頼むこと。なぜかと言えば、建築にかかる費用は、材料費と人件費で、これにかかるコストが同じ条件で安いということは、材料が買いたたかれているか、人件費が買いたたかれているということなので、安すぎるところに依頼すると、後で恐ろしい対応がまっていでしょう。まともな建築をつくるにはそれなりのコストがかかるものなので、そこはケチらずに、きちんと対応してくれる依頼先に頼むことが大切です。担当者との相性も大切。話が合わない、方向性が違う人に依頼するとストレスがたまるだけです。

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あとは、細かな費用算出。これは、1つ1つ追っていけばうまるので、各社に確認しましょう。

「かかる費用」
・測量費
・解体費
・建築費
・設計費
・外構費
・設備費(家具・エアコン等)
・登記費(滅失・表示・保存・抵当権)
・ローン関係(事務手数料・保証料)
・保険関係(火災・地震)

一応専門的なものなので、変に自分でやると間違いもあるので、業者に依頼するのが賢明です。
私たちの事務所では、以下の費用は1ストップで案内するようにしてます。なぜなら、自分で確認するのは本当に大変ですし、間違いもあるとこわいので。おおまかな、これらの流れが任せられれば、施主としては、要望を整理して伝えていくことに集中するのが一番。

家づくり、タイミングもありますが、複雑で難しいですね。解体費用や外構もピンキリなので、相見積もりをとることをお勧めします!

―ワクワクを1から考える家づくり―
IYsは、心地よい、楽しい空間を1から考える設計事務所です。ZOOMでのご相談は、計画の初期段階でも随時受け付けておりますので、以下メールより気軽にお問合せください。m(@_@)m
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