IYs井上です。
昨年より、進めていた鎌倉の築100年超の古民家の改修が
内装が、ほぼ完了し引渡し間際となりました。
改修後の外観。壁はグレーに塗り、木部は濃い茶色に塗装をしています。既存部と新設部がありますが、その境目がほとんどわからないような外観となっています。
玄関ホール。内部はほとんど丸裸にしてフルリノベーションを行いました。
既存のインテリアは築100年ともあり、何度もリフォームを重ねている状態で、各年代ごとに施工方法が異なる状況。躯体も垂直に立っている部分が少なく、改修初期段階での調整にとても時間がかかりました。
既存の表し天井や柱を一部残して施工してあります。新旧の対比が、新しいだけではない雰囲気を出しています。
キッチンが家の中心になっています。庭を望む。
既存躯体を残しながら、新規でプランを改変しています。
リビングは、天井を可能な限り上げています。断熱材も既存はありませんでしたが、200mmの断熱を施しています。ライン照明でリビングの明かりをとっています。
壁は、漆喰左官。数寄屋専門の左官屋職人の方が壁を施工しています。写真だとわかりずらいですが、実際は微妙な凹凸が壁にあり照明があたるととても綺麗です。
既存を生かしながらの、築100年の住宅改修ということで、非常に難しい部分が多かった今回の設計、施工ですが、今後もこうした既存ストックを生かす取り組みは増えていくと思います。
一方で、正しい知識や経験がないと非常に難しい改修であるとも感じました。下手に動かすと既存が壊れかねないですし、費用も増大します。耐震的にも適材適所の判断が現行法規には載らないため、難しい部分も多く、こちらも経験値が必要な設計となりました。
屋根は瓦屋根だったのですが、耐震的には不利なため、鈑金屋根に交換しました。屋根が軽いだけでも地震力を受けずらくなります。
外壁は残す部分が多かったため、構造補強は全て内部から行っています。築100年の家ですが、もう100年もってほしいと思いながら設計施工共に頑張りました。
―ワクワクを1から考える家づくり―
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