IYs井上です。
年始から寒い日が続きますが、もう少しで急に暖かくなるそうです。
温暖化で冬も短くなっているのでしょうか。。。
さて、
最近、古い戸建ての建替えを検討している方が多いように思います。
バブル期に建った家たちが、入れ替わり時期を迎えて、古い家の活用方法を考えている人も多いのではないでしょうか。
建替えと同時に、リノベーションをして再利用したいという方も。
今回は、建て替える場合とリフォームしていく場合の、メリットデメリットを日々建築をつくっている立場から書いていきます。
まずは、どっちがお得かということについては、判断が難しい部分がありますが、
その判断は、建物の築年数によることが多いです。
例えば、築年数が40年を超えているような古い家の場合。
リフォームすることも可能ですが、水回りの柱や土台は、ほぼほぼ腐っていることが多く、構造的に脆いことが多いです。外壁、屋根、内装材をスケルトンにして、リフォームする場合、お得になるのは、
基礎の費用と、構造躯体の部分のみ。解体費はかかるので、意外とフルリフォームもお金がかかりますので、これほどの大規模リフォームの場合は立替えてしまうことと金額が近くなってしまいます。
また、基礎や構造躯体は古いままなので、構造的な強度を出すことが難しいというのも条件にあてはまります。
一方で、法規的に再建築が不可能な場合などは、小さな家であればリフォームであれば申請が必要ないので、新築せずにリノベーションすることを選択することがよいと思います。
フルリフォームは、見た目は、新築同様にできたり、古い構造躯体をあえて見せたりすることで、古いものを活かした建築とすることができます。
断熱性能も、断熱材やサッシを新しいものとすることで、現在の新築同様にすることが可能です。
断熱性や耐震性等、そこまで拘らずに表面的にリフォームをしていく場合は新築よりもかなりの節約となり、水回り設備の入替等をしたとしても新築の半額くらいで仕上げることもできます。
なので、築年数が古い場合には、まるまるスケルトンにすると費用は新築に近く、表面的なものであれば、節約できるということになります。
払拭できない点としては、リフォーム後どの程度使うことができるかという問題で、基礎のコンクリートの耐用年数は決まっているので、リフォーム後数十年が経過したら売るか、建て替えるかすうるという選択になってくることや、間取りには制限が出てきてしまうという部分があげられますので、
状況をみてリフォームがあっているか?という検討になってきます。
立替える場合はどうか。
建替えの場合は、解体費用がかかることや、工期がリフォームよりは、長くなることがありますが、基礎や構造躯体、断熱性能は新しい基準のものとなります。
最近の戸建てでは、サッシの性能や断熱材の性能が上がっているので、意外と冬も暖かく、夏涼しいという状態がつくれます。
また、間取りが自由になりますので吹抜や、スキップフロア、収納等自由に検討することができます。
建替える場合は、
確認申請を提出する必要があるので、
1、まずは、土地の形がきちんと出ているか?がポイントになります。
古い土地は、境界がはっきりしていないことも多く、この場合は測量を再度いれて、正確な土地の形を出していきます。
2、土地の形がでれば、あとは計画していきます。
設計は、数か月以上はかかりますので、建物はまだ解体しません。
※資金関係は、ざっくりした計画を基に、銀行に相談して審査を受けておきます。
3、ある程度計画がまとまってきたら、工務店を決めて工期の見通しを立てます。
4、そしてそこに住んでいる場合は、仮住まいの準備。立替えるので仮住まいが必要です。仮に半年建てているとすると、半年+2か月程度、8か月程度の仮住まいが必要でしょうか。。。そこに住んでいない場合は、仮住まいはなくなります。
5、解体後、着工し現場へ。
6、完成後お引越し。
7、外構は引っ越し後か、引っ越し前か、微妙です。量によって、先に引っ越す場合も多いです。
建替えとリフォーム、住んでいる場合はどちらにしても、結構大変ですが、空家にしている場合は、仮住まいの必要がないので、大変さはどちらの場合も少なくなります。
建替えかリフォームかの選択は、今後どの程度長く住むか?予算をどの程度かけるか?によって変わってきます。
築年数がとても古く躯体が傷んでいる場合は、建て替え、
築年数が20~30年未満であれば、部分的なリフォームでさらに長く住んだりすることが可能です。
昨今は、空家の問題が多くありますので、リフォームして貸したり、立て直して、住みかえたり。何もわからないと難しいですが、意外と単純なことも多く、都内には活用できる空家がたくさんあるので、もったいないなぁと思ったりしています。