IYs井上です。
先日の横須賀の住宅に続き、西新宿の二世帯住宅でもお引き渡し(鍵わたし)が行われました。
9月はお引き渡し続きです。
こちらの住宅は、木造3階建ての2世帯住宅。
都心ならではの立地で、近くには高層ビルも多数立っていて、近隣にお3~4F建ての集合住宅やオフィスが建っている地域です。
住宅街というよりは、住宅と商業の中間のような場所。
そうした理由で、近隣の人通りや、気配も多く感じられるとのことで、
周囲からの視線を気にしないで過ごせるようなものをという要望があり、
窓の外に目隠しのフレームを取り付ける提案をしております。
フレームは、メッシュ状になっており、内側からは外が比較的見えますが外からは見えにくい構造。
夜は、カーテンを閉めます。
建物の外壁外側にもう一層、小さな干渉帯を設けることで、室内の心理的な圧迫感を軽減しつつ
外部からの視線を切ることができます。
写真にはありませんが、1Fにも庇が2つ取り付きます。
庇や、日除けや、目隠しになった膜です。
こちらの製作は、東京ドームの屋根でおなじみの太陽工業様製作。
鉄骨フレームは、相模原の鉄工所である石田鉄工所様にお願いしております。
分離発注での工事だったので、やりとりがとても大変でした。
幕は、色々な角度からの目線や日除けの角度などを考慮して様々な角度に向いています。
1つ1つ形状が異なるので、製作も非常に骨の折れる作業でありました。
鉄骨屋さんありがとうございます。
ちなみに、外から見ると4F建てに見えますが、3F建ての住宅です。
最上階は屋上の階段室となっているのですが、屋根の角度を合わせているので一体的に見えていて
4F建てのヴォリューム感があります。
周囲の建物も4F建てが多いので、1つだけ小さくならないように、周囲とのバランスをとっています。
内部に関しては、限られた床面積にできる限りの機能を詰め込んでいます。
2世帯+ガレージ+屋上。
斜線制限が厳しいので、最上階はかなり斜めの天井になっていますが、
本棚として利用したりしています。
都心の住宅設計は、限られた範囲の中に必要な機能を詰め込むことになることが多いですが、
様々な制限を利用しながら、各部屋を分配することで、要望を満たしています。
階段室は、グレーで統一。
明るいホテルの共用階段みたいなイメージとなっています。
施主ご主人からは、完成した喜びと感謝の言葉をいただきました。
これから、素敵な暮らしが広がっていくことを願っています。
長い間かかりましたが、おめでとうございました!