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新耐震だから大丈夫?!ではない。

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IYs井上です。

日を追うごとに能登半島地震の被災者が増えています。今回の地震では、沿岸部ということで地盤が液状化したことによる、建物の倒壊も多くみられています。

液状化というのは、建物が接地している地面の水と砂のバランスが振動によって崩れ、崩壊するというもの。基本的に、液状化は粘土質の地盤では起こりにくく、砂質土(砂地)が多い沿岸部の土地で起こりやすい性質があります。

建物がいくら強固であっても地盤が崩れてしまえば、建物も倒れたり地面にめり込んだりして傾いたりすることもあります。

よく地震の報道では、旧耐震だから倒壊した、新耐震だけど損壊したなど、旧新耐震という基準をもとに判断することがあるのですが、この耐震基準はそもそもなんなのでしょうか。

「新耐震基準とは」

1981年6月1日から施行された耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれ、2022年時点でも変わらず適用されています。 新耐震基準では、震度6強~7程度の揺れでも家屋が倒壊・崩壊しないことを基準としており、これまでよりも耐震性に関する規定は厳格化されています。

それ以前の基準は震度5程度で、倒壊しなければよいというもので、損傷を受けるのは仕方ないという考え方。この2つには大きな違いがあります。

なので、昭和56年(1981年)6月1日以降の建物だから、安心!!

ということではないのです。。。

「何故、新耐震でも大丈夫ではないのか?」

というのも、ある程度の規模の鉄筋コンクリート造や鉄骨造に対する構造計算は義務付けられていますが、一方で、小規模な木造住宅は基準があるものの、構造計算については、義務化されておらず個々の設計者や施工会社に任されているのが現状です。なので、2024年の現在つくられている家だったら、耐震基準が高いのでOKというわけではないのです。

逆に言えば、基準に従わずにつくろうと思えば作れてしまうのが現状です。比較的新しい建物でも、リフォームして窓を増やしていたり、重たい瓦屋根を載せた木造住宅は、構造計算されていない場合は、耐震性能が満たされているかどうかわからない、というのが現状。

この基準、実は、2025年から小規模な木造住宅でも義務付けられることになっていました。耐震という重要な基準でありながらも構造計算の複雑さもあり、審査に時間がかかることから、義務化されていなかったのが現状なのです。

なので、今回のような地震では新耐震だけど損傷した建物が多いとか、旧耐震だから壊れたということでもなく、地盤や建物規模による構造計算の有無によっても、損傷や倒壊の有無の理由があるということです。

今回の能登半島地震では地震の規模がかつてない大きな規模であったこともあり、地震が起こる場所によっても揺れや震度の状況が全く異なるということを教えてくれていると思います。

1日でも早く、平穏な日々が能登に戻ることを願っております。